カテゴリ
全体英語 フランス語 スペイン語 日本語 ドイツ語 韓国語 その他の国の言葉 綴り 発音 文法 その他 未分類 最新のトラックバック
以前の記事
2015年 05月2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 メモ帳
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
L'étranger
フランスは結構大きな国だそうである。ヨーロッパで日本より大きな国というのはフランスとスペインとスウェーデンの3つだとかいう巷の評判である。Russiaが数に入っていないということは、Russiaはヨーロッパだとは認識されていないのであろう。面積は55万平方キロメートルくらいで、日本の1.5倍くらいの面積がある。人口は6600万人くらいで、日本の半分くらいだ。ヨーロッパ一の農業国だとかいう話である。食料自給率は当然100%を超えていたはずだが具体的な数値は思い出せない。
フランスは、アルプスの一部もかかっているのでその辺は山がちだし、その西側にも「中央高地」という地域があるようだが、それ以外は日本に較べたらはるかに平らな国である。広くて平らな国は農業をするのには得である。もちろん広くて平らでも、砂漠ではどうしようもないが。 それにしても、いくら山ばっかりで平地が少なくて効率よい農業がしにくいといっても、この国の食料自給率の低さは、これでいいのかしらん? バイオエタノールやらオーストラリアの旱魃やら中国の国内消費の増加やらで、外国から輸入品が入らなくなったらどうなるのだろう? 「ふらんす」という雑誌を昨年度1年間通して購読してみたが、今年度はどうしようかと思案中である。「まいにちイタリア語」のテキストも買うかどうか思案中なのだが、思案しているうちに5月号に入れ替わってしまうかもしれん。5月号から買うというのも半端な話だ。「ふらんす」は4月号は買ったのでまだ1ヶ月猶予期間があるが、中身をみると「対訳でよむ『余所者』」という連載が始まっている。「余所者」という話は、読書家でない身としては読んだ覚えがないのはもちろんだがタイトルを耳にしたこともないなあと思ってよく見ると、実はフランス文学のなかでは読んだことのある数少ない小説のひとつ「異邦人」ではないか。 「異邦人」のフランス語のタイトルは L'étranger というのだな。これを「異邦人」と訳すか「余所者」と訳すかの問題なわけである。Albert Camus の意図としてはそんな「異邦人」などと構えたタイトルをつけたつもりはなかっただろうからごく一般的な日本語訳の「余所者」というタイトルのほうがいいということだろうか。あるいは、「異邦人」というのは久保田早紀のために取っておいたほうがいいかもしれない、ということなのかもしれない。今の若いもんは久保田早紀といってもわからないだろうなあ。それはともかく、この小説の書き出しの日本語訳は「今朝ママンが死んだ」だとばかり思い込んでいたが「今日ママンが死んだ」だったのだな。もとのフランス語では Aujourd'hui, maman est morte. mourir は複合過去にするときの助動詞に être をとる自動詞の一つだった。maman は女性名詞なので mourir の過去分詞 mort は女性形の語尾-eがついて、Maman est morte. としないといけないわけだ。「異邦人」を読んで30年くらい経つが、30年してようやくわかることというのも多々ある。 L'étranger が「異邦人」でなくて「余所者」であるのなら、Le miserable は「ああ無情」でいいのか。30年近い過去のこと、Le miserableを「『ああ無情』じゃなく『ああみじめ』じゃないのか」などと馬鹿なことをいって喜んでいたことまで思い出してしまった。L'etrangerが「余所者」になっても、Le miserable は「ああみじめ」にはなりませんな、いくらなんでも。
by xabon
| 2008-04-16 21:56
| その他
|