「いうまでもないことだが」は英語で It goes without saying that...というんだそうだ。
今日は「ものしり英語塾」の話である。
私はこの、「いうまでもないことだが」という言い回しは大嫌いである。いうまでもないならいわなきゃいいのだ。この「いうまでもないが」という言い回しの裏には、「お前らは知らないかもしれないがこういうことがあって、俺は知っているんだ」というような優越感とか、逆に「これくらいのことは俺だって知っているんだぞ」というような劣等感みたいなものがあるように感じられてしまう。
「ご存知の通り」As you know, なんてのも嫌いだ。
たとえば、「ルーマニア語はフランス語と同じロマンス語に属する」というのを、「いうまでもないことですが、ルーマニア語はフランス語と同じ、ロマンス語に属しています」などというのを聞くと、「実は俺、こないだまで、ルーマニア語がフランス語なんかと同じ、ラテン語起源の言語だっていうのは知らなかったけど、これってきっと知らないやつが多いよな。自慢しちゃおうっと」あるいは、「実は俺、こないだまで、ルーマニア語がフランス語なんかと同じ、ラテン語起源の言語だっていうのは知らなかったけど、これって常識? 知らなかったっていうのはかっこ悪いよな」てな感じで。余分なことは言わずに、淡々と必要な事だけ話せばいいのである。
今日の馬越先生のお話も、要らない修辞は省いて、すっきりとした話し方を心がけましょう、という趣旨だったと理解したが、まったくその通りだ、と思ったものである。
ところで、このブログにもそんな要らない表現がありましたかね? なるべく使わないようにしていたつもりだが。なに、このブログ自体が必要性に乏しい? それを言ったら身もふたもない。