「変身」である。
先週から2週の予定で「カフカ」を取り上げるらしい。ラジオの講座の応用編の話である。初級編でももてあましているのに応用編を聞いても役には立たないが聞いて損にはならないだろう。
Als Gregor Samsa eines Morgens aus unruhigen Träumen erwachte, fand er sich in seinem Bett zu einem ungehuern Ungeziefer verwandelt.
むかし、カフカは読んだなあ。朝、目が覚めたら自分が虫になっていたらいやだなあと思ったものであるが、現実も虫になってるような状況かもしれない。手も足も出ません。
ungehuer は「巨大な」, Uneziefer は「害虫」。この「虫」は、私は何となく「芋虫」のようなものを想像していたのだが、ゴキブリを連想する人が多かったとか。なるほど、害虫というとゴキブリですかね。私は芋虫・毛虫の類が苦手なのでそういう風に思い込んでしまったのだろう。
しかし、どうも、朝からこの物語というのはどうも気が進まないなあ。私としては「めでたしめでたし」で終わらないお話は読みたくないのである。お話の中くらい、「めでたしめでたし」で終わってくれよ、という気分。
それにしても、いまやっているドイツ文学のシリーズは、「若きウェルテルの悩み」も読むのが辛かったし、「みずうみ」なんか本は買ったが読まずじまいだったし、どうもフランス文学と相性が悪いだけではなく、ようするに文学的な人間ではない、ということなのだな、多分。