小学館のポケット仏和・和仏辞典には、「長いものには巻かれろ」という格言のフランス語版が載っている。日本人が長いものに巻かれたがるのはよく知っているが、フランス人なんかはあまりそういうことはないのかと思っていたがそうでもないのかしらん?
La raison du plus fort est toujours la meilleur. というのだそうである。「強者に常に理あり」てなことでしょうか。フランスでも普通に使われる格言なんですかね?
しかし、「長いものには巻かれろ」には「巻かれろ」と、巻かれてしまうことを是とするニュアンスがあるが、フランス語のほうは必ずしもそういうニュアンスではないのかもしれない。どうなんでしょうね? まあ、日本で無難に生きていくには、長いものには諾々として巻かれておくことであることは間違いあるまい。 「寄らば大樹の陰」なんてのもありますな。
英語にも「長いものには巻かれろ」に相当する言い方はあるらしい。
When you are powerless it is better not to resist. 「力がなければ逆らうな」 これも、英米の人たちが普通に使う格言なんですかね?
ドイツ語とスペイン語に同じような格言があるのかどうかは、我が家にある書物の範囲内では調べがつかなかった。フランスやイギリスにもあるんだから、きっとどこにでもあるんだろう。どこの世の中でも、強いやつに逆らうとろくな目に会わないのは間違いないのだ。