「よく使われる動詞ほど不規則に活用することが多い」という話はよく言われたり書かれたりしているけれども、その理由まで説明してあるものは読んだことがない。誰も知らないからなのだろう。
aller という原型の割には直接法現在では all- を語幹とする活用は1・2人称複数のところだけだがスペイン語の ir に比べればまだ実際に出てくるだけましかもしれない。
いまでもフランス語初学者の域は出ないが、覚えたてのころは、je vais, tu vas, il va, nous allons, vous allez, ils vont の活用のうち、je, tu, il, ils のところは avoir の活用に v- がくっついたような活用だな、と覚えたものだ。je のところは vai じゃなくて vais になってることに注意が必要だが。さすがに今はもう間違わない、と思う。
「私はパリに行きます」
Je vais à Paris.
「あなたはフランスに行くんですか?」
Vous avez en France?
「そりゃ早すぎますよ」
C'est trop tôt.
「芝居でも行こうか?」 「だめ、時間がないの」
On va au théâtre? ―Non, je n'ai pas le temps.
on は不定人称代名詞で、ドイツ語だと man というのに相当するのだと思うがこれを nous の代わりに使う、というのはフランス語独特の用法ですかね。スペイン語みたいに主語を言わなくていい言語だと不定人称代名詞というのは不必要だと思うがそういう代名詞は存在しないんでしょうね?