数詞といえば、ヨーロッパの言語の多くが親類関係にある、という話を初心者にするときの例としてよく出てくるのが数詞である。
1はone, ein, un(e), unoなど、母音+Nが基本らしい。
2はtwo, twei, deuxなど、t/dに「ウ」に近い音、3はtr-, dr-というような子音が語頭にくる。
と、ここまでは、なるほど、と思うのだが、4は英語・ドイツ語とラテン系の言葉ではずいぶん違いますね。英語はfourだ。ドイツ語もf-で始まる。ラテン語系の言葉では4はquatr-とかquadr-とかいう綴りが多くでてくるようだ。英語にもquaterというような形では入ってきているにしても、何で1、2、3まではみんな(?)共通するところがあるのに、4になるとばらばらなんですかね? 5も英語はfiveであるがフランス語ではcinqで、似ても似つかない。ヨーロッパ人の祖先は、3より大きい数はみな「たくさん」だと思っていたので4、5などという数詞がなくて、ラテン語系統、ゲルマン語系統に分かれたのちに4、5などという数を区別しだしたのだろうか?
ところが6、7、8となるとまた英語でsix, フランス語でもsixなどという風に共通点があったりするのである。いったい全体どうなっているのだろう?