肯定形の疑問文に対しての答は「はい」=oui, 「いいえ」=non だが、否定形の疑問文の答が問題であるわけだ。英語でもフランス語でも、疑問文のほうが肯定形か否定疑問文であるかは関係なく、答が肯定文になるなら yes なり oui (否定疑問なら si になるわけだが)、否定文になるなら no, non で答えるということだ。質問形式が肯定疑問、否定疑問いずれであるかによらず、答の文が肯定か否定かのみで決まるということで絶対的である。日本語は質問文によって「はい」「いいえ」が入れ替わるので相対的、ということであるが、前にも書いたように私の経験によれば質問文が否定疑問である場合、例えば、「お腹空いてませんか?」という質問に対して、「はい、空いています」という人もいるが「いいえ、空いてません」という人もいて、話はさほど単純ではない。
まあ、日本語の問題は置いておいて、フランス語の演習である。
「疲れてる?」「疲れてます?」
Vous étes fatigué? ―Oui, je suis fatigué.
「明日は来ないの?」「いいえ、来ます」
Vous ne venez pas demain? ―Si, je viens demain.
フランス語には英語の do に当たる代動詞というものがないので、答えるときには質問されたことを繰り返す形になるということらしい。日本語なら「明日は来ないの?」に対して「明日は来ます」というのはちょっと不自然で、「来ます」というほうが普通ではないかと思うが、フランス語ではこういう場合、demain も含めて繰り返す必要があるんですかね?
「お腹空いてない?」「いいえ、空いています」
Vous n'avez pas faim? -Si, j'ai faim.